技術士 経営工学 Ⅱ-2型答案練習
Ⅱ-2型で問われること
Ⅱ-2型では、専門知識を実務に適用する力が問われます。単に用語を説明するのではなく、与えられた業務テーマに対して、どのように調査し、分析し、改善を進め、関係者と調整し、効果を確認するかを1200字以内で整理します。
生産管理、SCM、品質改善、物流管理、DXのように、業務として進める手順があるテーマでは、Ⅱ-2型の答案構成が特に重要です。
1200字答案の基本フォーマット
Ⅱ-2型では、以下の6要素を骨格にすると、調査から効果確認までの流れを整理しやすくなります。
- 調査、検討事項
- 分析、方針設定
- 実施手順
- 留意点、工夫点
- 関係者調整(サプライチェーン全体)
- 効果確認
調査、検討事項
対象工程、現状KPI、需要、在庫、設備、品質、人員、物流などの実態を把握します。現場観察、データ収集、関係部門ヒアリング、制約条件の整理を含めます。
分析、方針設定
収集したデータをもとに、問題構造、ボトルネック、ばらつき、優先順位を分析します。改善対象、目標KPI、改善方針、実施範囲を設定します。
実施手順
改善を実行する具体的な手順を書きます。現状把握、試行、標準化、展開、教育、運用定着まで、業務として進める順序を明確にします。
留意点、工夫点
改善活動で発生しやすい副作用や実務上の注意点を書きます。欠品、過剰負荷、品質悪化、現場抵抗、データ精度、部門最適などへの配慮を入れます。
関係者調整(サプライチェーン全体)
製造部門だけでなく、販売、生産管理、購買、物流、品質保証、保全、サプライヤー、顧客などとの調整を書きます。部分最適ではなく、サプライチェーン全体でQCDを最適化する観点を入れます。
効果確認
改善後の効果をKPIで確認します。在庫回転率、OEE、不良率、リードタイム、納期遵守率、予測誤差、欠品率、生産性、コストなど、テーマに応じた指標を設定し、PDCAで継続改善します。
重点7テーマから練習する
在庫削減
想定される設問: 製造業において、欠品を防ぎつつ在庫削減を進める業務を担当する場合、どのように進めるか、留意点と工夫点を述べよ。
使うキーワード候補: 在庫回転率、ABC分析、安全在庫、需要予測、MRP、S&OP、デカップリングポイント、リードタイム短縮、SKU管理
答案で重視する観点: 在庫を減らすだけでなく、欠品防止、需要変動、販売・生産計画との連携を含めます。
設備ロス改善
想定される設問: 生産設備の稼働率低下や停止ロスが問題となっている工程において、設備ロスを改善する業務を担当する場合、どのように進めるか、留意点と工夫点を述べよ。
使うキーワード候補: OEE、停止ロス、性能ロス、品質ロス、TPM、予防保全、段取短縮、SMED、MES、KPI管理
答案で重視する観点: OEEでロスを分類し、保全、段取、品質ロスを改善しながら、過剰生産につながらないようにします。
個別練習ページ予定:
/guides/engineer/practice-equipment-loss-reduction
生産性向上
想定される設問: 製造現場において、生産性向上を目的とした改善活動を推進する場合、どのように進めるか、留意点と工夫点を述べよ。
使うキーワード候補: IE、作業研究、標準作業、ラインバランシング、TOC、OEE、KPI、ボトルネック、5S、改善活動
答案で重視する観点: 安全・品質を犠牲にせず、作業、工程、設備、ボトルネックの観点から改善します。
個別練習ページ予定:
/guides/engineer/practice-productivity-improvement
品質不良低減
想定される設問: 工程内不良や顧客クレームが発生している製造工程において、品質不良低減を進める場合、どのように取り組むか、留意点と工夫点を述べよ。
使うキーワード候補: QMS、品質KPI、工程能力、管理図、FMEA、なぜなぜ分析、標準化、変更管理、トレーサビリティ、CAPA
答案で重視する観点: 不良データを層別し、原因解析、工程安定化、標準化、再発防止につなげます。
個別練習ページ予定:
/guides/engineer/practice-defect-reduction
リードタイム短縮
想定される設問: 受注から納品までのリードタイムが長期化している製造業において、リードタイム短縮を進める場合、どのように取り組むか、留意点と工夫点を述べよ。
使うキーワード候補: リードタイム短縮、TOC、ボトルネック、段取短縮、SMED、平準化、WIP削減、工程同期化、SCM、TMS
答案で重視する観点: 待ち時間、段取、滞留、運搬を分解し、部門間連携と現場負荷に留意します。
個別練習ページ予定:
/guides/engineer/practice-lead-time-reduction
需要予測精度向上
想定される設問: 需要変動が大きく、生産計画や在庫計画の精度が低下している状況において、需要予測精度向上を進める場合、どのように取り組むか、留意点と工夫点を述べよ。
使うキーワード候補: 需要予測、S&OP、データドリブン、販売実績、季節変動、外部要因、予測誤差、KPI、ブルウィップ効果、デマンドドリブン
答案で重視する観点: 予測モデルだけでなく、販売情報、外部要因、S&OP、予測誤差評価、バッファ設計を含めます。
個別練習ページ予定:
/guides/engineer/practice-demand-forecast-accuracy
販売・生産・在庫計画連携
想定される設問: 販売計画、生産計画、在庫計画が部門ごとに分断され、欠品や過剰在庫が発生している企業において、計画連携を改善する業務を担当する場合、どのように進めるか、留意点と工夫点を述べよ。
使うキーワード候補: S&OP、PSI、SCM、KPI、ERP、MRP、需要予測、在庫最適化、部門間連携、データガバナンス
答案で重視する観点: 販売・生産・在庫を共通KPIで結び、S&OPやERP/MRPを活用し、部門最適とデータ品質に留意します。
個別練習ページ予定:
/guides/engineer/practice-sales-production-inventory-planning
Ⅱ-2型の自己チェック
- 調査、検討事項で現状把握の対象が明確か
- 分析、方針設定で改善対象とKPIが明確か
- 実施手順が業務として実行可能な順序になっているか
- 留意点、工夫点で副作用や実務上のリスクに触れているか
- 関係者調整で販売、生産、購買、物流、品質保証、サプライヤーなどを考慮しているか
- 効果確認で定量的なKPIと継続改善に触れているか
- 1200字以内で、設問に対して過不足なく答えているか