技術士二次試験向け 中核教材
課題分解マトリクス
過去問で問われやすい「多面的な課題抽出」と「最重要課題の選定」を、テーマ別に練習するためのページです。 MVPでは製造業DXを扱い、将来は物流、取引適正化、QMS、GXなどのテーマを追加できる構造にしています。
対象テーマ
製造業の持続的発展に向けたDX
製造業におけるDXを、単なるIT導入ではなく、品質・生産・人材・データ・サプライチェーンをつなぐ経営工学上の課題として整理する。
本番風の設問文
近年、製造業では人手不足、熟練技能の継承、品質保証体制の高度化、サプライチェーンの不確実性への対応が求められている。このような状況の中、製造業の持続的発展に向けてDXを推進するにあたり、技術者として多面的な観点から課題を3つ抽出し、最重要課題を1つ選定せよ。
出題接続
参照しやすい一次情報
政策・法令接続
1. このテーマの位置づけ
DXをIT導入で終わらせず、品質・生産・人材・データを横断する経営工学の課題として扱います。
2. 試験での出題場面
必須科目Ⅰや選択科目Ⅲで、課題抽出、最重要課題、解決策、リスクへの展開が問われます。
今回は実装しないもの
難易度設定、タイマー、採点、AI添削、保存、ランダム生成、モード切替は次回以降の拡張対象です。
3. 観点別の課題カード
観点を切り替えながら課題を比較し、答案で使う3課題を選びます。公開答案では、観点が偏っていないことが説得力につながります。
DX推進人材の不足
- 背景・根本要因
- 品質・生産・情報を横断して扱える人材が不足している
- 放置した場合の影響
- DXが一部門のツール導入で終わり、現場改善に定着しない
- 使える経営工学・QC手法
- スキルマップ、教育訓練体系、標準化
業務標準化の不足
- 背景・根本要因
- 紙・Excel・個人依存の業務が残り、データ取得の前提が整っていない
- 放置した場合の影響
- 分析可能なデータが蓄積されず、改善活動が属人化する
- 使える経営工学・QC手法
- 業務フロー分析、ECRS、標準作業
データの部門分断
- 背景・根本要因
- 品質・生産・在庫・購買のデータが別々に管理されている
- 放置した場合の影響
- 全体最適の判断ができず、部分最適の改善に留まる
- 使える経営工学・QC手法
- KPI設計、データ標準化、マスタ統一
設備データ取得基盤の不足
- 背景・根本要因
- 旧設備が多く、稼働・停止・異常の情報を自動取得できない
- 放置した場合の影響
- 設備停止や品質異常の予兆を把握できない
- 使える経営工学・QC手法
- IoT、TPM、予防保全
品質データの活用不足
- 背景・根本要因
- 不良記録はあるが、原因分析や未然防止に十分活用されていない
- 放置した場合の影響
- 慢性不良や再発不良が残り、QMSが形骸化する
- 使える経営工学・QC手法
- QC七つ道具、管理図、FMEA、是正処置
社外連携データの不足
- 背景・根本要因
- 需要、在庫、納期、調達リスクの情報共有が不十分である
- 放置した場合の影響
- 欠品、過剰在庫、納期遅延が発生する
- 使える経営工学・QC手法
- S&OP、在庫管理、サプライヤ管理
DX投資の優先順位が不明確
- 背景・根本要因
- 投資判断に必要なKPIや費用対効果が整理されていない
- 放置した場合の影響
- PoC止まりとなり、継続的な改善に結びつかない
- 使える経営工学・QC手法
- KPI設計、投資評価、ロードマップ管理
情報セキュリティ・法規対応の不足
- 背景・根本要因
- データ連携が進む一方で、情報管理や権限設計が追いついていない
- 放置した場合の影響
- 情報漏えいや顧客信頼の低下につながる
- 使える経営工学・QC手法
- リスク管理、内部統制、情報管理
4. 最重要課題の選定
選んだ3課題を比較し、影響範囲・根本原因・波及効果の観点から最重要課題を1つに絞ります。 ここで書いた理由が、答案の説得力の土台になります。
選定理由のヒント
答案骨子としてコピー
設問、課題、最重要課題、選定理由を答案の下書きに使いやすい形で出力します。
5. 技術士答案での使い方
課題を3つ出した後、最重要課題を中心に解決策、実施上のリスク、倫理、持続可能性へ展開します。
6. 実務・QMS改善に向けた活用
実務では、DX課題を人材、プロセス、データ、品質に分けることで、改善テーマとKPIを整理しやすくなります。