設備ロス改善|技術士 経営工学 Ⅱ-2型答案練習

公開済み更新: 2026-05-24v1.0.0編集する

設備ロス改善|技術士 経営工学 Ⅱ-2型答案練習

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設備ロス改善は、単に設備稼働率を上げる活動ではありません。停止ロス、性能ロス、品質ロスを分解し、保全、段取、作業条件、品質安定化を含めて、設備を安定的に使える状態にする活動です。

OEEでロス構造を可視化し、故障、チョコ停、速度低下、立上げ不良、段取時間などを重点的に確認します。ただし、設備を動かし続けることだけを目的にすると、過剰生産、品質悪化、安全リスクにつながります。品質、安全、納期とのバランスを取りながら改善することが重要です。

想定設問

製造業において、生産設備の停止、速度低下、不良発生により設備総合効率が低下し、生産性や納期に影響が出ている。このような状況で、設備ロス改善を進める業務を担当する場合、どのように進めるか。調査・検討すべき事項、業務の進め方、留意点および工夫点を述べよ。

選択科目Ⅱ-2型を想定し、1200字以内で解答します。

問題文を読み取る

この設問で求められていること:

  • 設備ロスを一括りにせず、停止ロス、性能ロス、品質ロスに分けること
  • OEEを使って重点設備・重点ロスを特定すること
  • 保全、段取、品質、作業条件の観点から改善すること
  • 改善が過剰生産や現場負荷増につながらないようにすること
  • 改善後の効果をKPIで確認すること

答案で外してはいけない点:

  • OEEのロス分類
  • 安全と品質への配慮
  • 保全、製造、品質保証、生産管理との連携
  • 設備単体ではなく、生産計画や納期との整合
  • 改善後の標準化と効果確認

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主要キーワード:

  • OEE
  • 停止ロス
  • 性能ロス
  • 品質ロス
  • TPM
  • 予防保全
  • 予知保全
  • 段取短縮
  • SMED
  • MES
  • KPI管理
  • 標準作業
  • 設備条件管理
キーワード使いどころ
OEE設備ロスを可視化する総合指標
停止ロス故障、段取、チョコ停などの分析
性能ロス速度低下や空転の分析
品質ロス設備起因不良や立上げ不良の分析
TPM現場参加型の設備管理
予防保全故障前に保全する仕組み
SMED段取時間短縮に使う
MES稼働データの収集・可視化に使う

答案骨子を作る

調査、検討事項

  • 設備別のOEE、稼働率、停止時間、不良率を確認する
  • 停止ロス、性能ロス、品質ロスに分類する
  • 故障履歴、保全履歴、段取時間、チョコ停、立上げ不良を確認する
  • 作業条件、設備条件、材料条件、作業者スキルを確認する
  • 安全、品質、納期への影響を確認する

分析、方針設定

  • OEEの低い重点設備を選定する
  • ロス別に改善効果と実施容易性を評価する
  • 故障起因、段取起因、品質起因、作業条件起因に分ける
  • 改善目標をOEE、停止時間、不良率、段取時間などで設定する

実施手順

  • 重点設備から改善を始める
  • 保全基準、点検周期、異常検知方法を見直す
  • 段取作業を内段取・外段取に分けて短縮する
  • 設備条件と作業条件を標準化する
  • MES等で稼働データを収集し、日次・週次で確認する
  • 効果の出た改善を他設備へ展開する

留意点、工夫点

  • OEE向上だけを目的化しない
  • 過剰生産を避ける
  • 安全や品質を犠牲にしない
  • 現場が記録しやすい仕組みにする
  • 保全部門だけに任せず、製造・品質・生産管理と連携する

関係者調整(サプライチェーン全体)

  • 製造部門と改善対象設備を選定する
  • 保全部門と保全計画を調整する
  • 品質保証部門と設備起因不良を確認する
  • 生産管理部門と生産計画・停止可能時間を調整する
  • 設備メーカーや部品サプライヤーと保守部品・技術支援を調整する

効果確認

  • OEE、停止時間、段取時間、不良率、生産量、納期遵守率を確認する
  • 改善後もロス構造が変化していないか確認する
  • KPIを定期確認し、保全計画や作業標準を更新する

1200字以内で答案を書く

答案例:約1110字

設備ロス改善を進める際は、単に稼働率を上げるのではなく、停止ロス、性能ロス、品質ロスを分解し、安全、品質、納期と両立させる必要がある。まず調査・検討事項として、設備別のOEE、稼働率、停止時間、チョコ停回数、速度低下、不良率、立上げ不良、段取時間を確認する。あわせて、故障履歴、保全履歴、点検基準、作業条件、設備条件、材料条件、作業者スキルを確認し、生産計画や納期への影響を把握する。

次に、OEEの低い重点設備を選定し、ロスを故障起因、段取起因、性能低下起因、品質起因、作業条件起因に分けて分析する。改善対象は、改善効果、発生頻度、実施容易性、安全・品質への影響を踏まえて優先順位を付ける。KPIとして、OEE、停止時間、段取時間、不良率、計画達成率、納期遵守率を設定し、設備を止めないことだけを目的にしない方針を明確にする。さらに、需要量や生産計画と照合し、改善効果が実際の納期改善や残業削減につながる設備を優先する。慢性的なロスと突発的なロスを分け、短期対策と保全計画の見直しを組み合わせる。

実施手順として、まず重点設備で日次のロス記録を整備し、MESや作業日報により停止理由と発生時刻を可視化する。故障ロスには予防保全や点検周期の見直しを行い、交換部品や保守部品の管理を整備する。段取ロスにはSMEDを用い、内段取と外段取を分け、治具、工具、条件設定を標準化する。性能ロスには設備条件、速度条件、材料供給方法を見直し、品質ロスには立上げ条件や検査基準を確認する。対策は小さく試行し、日次ミーティングでロスの変化と現場負荷を確認する。効果が確認できた対策は作業標準と保全基準に反映し、教育したうえで他設備へ段階展開する。

留意点として、OEE向上だけを追うと需要を超えた過剰生産や仕掛増を招くため、生産計画と連動して改善する。また、安全装置の無効化や点検省略により安全・品質を損なわないようにする。現場の記録負荷が過大にならないよう、選択式のロス分類や自動収集を活用する。

関係者調整として、製造部門とは改善対象設備と作業条件を確認し、保全部門とは保全計画と停止可能時間を調整する。品質保証部門とは設備起因不良を確認し、生産管理部門とは生産計画、納期、試行時間を調整する。設備メーカーや部品サプライヤーとは技術支援、保守部品、改造可否を確認する。改善後はOEE、停止時間、不良率、段取時間、納期遵守率を週次・月次で確認し、ロス構造の変化を見ながら保全基準と作業標準を更新する。改善効果が生産量だけでなく、残業、仕掛、納期、品質にも表れているかを確認する。再発ロスが出た場合は原因を再分析し、設備ロス改善を継続的に進める。

留意点と工夫点を確認する

留意点:

  • OEE向上を過剰生産につなげない
  • 安全と品質を犠牲にしない
  • 設備単体最適にしない
  • データ記録が現場負荷になりすぎない

工夫点:

  • OEEを停止・性能・品質ロスに分解する
  • 重点設備から着手する
  • 点検基準と異常検知を標準化する
  • 段取作業を内段取・外段取に分ける
  • MES等でデータを可視化する

自己チェックする

  • OEEとロス分類を使っているか
  • 停止ロス、性能ロス、品質ロスを分けているか
  • 保全、段取、品質、作業条件を含めているか
  • 過剰生産、安全、品質への留意があるか
  • 製造、保全、品質、生産管理、設備メーカーとの調整があるか
  • 効果確認でOEE、停止時間、不良率、段取時間などを使っているか
  • 1200字以内で、設問の要求に過不足なく答えているか

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