SMED
1. このキーワードの位置付け
SMEDは、段取短縮を具体的に説明する際に使いやすい。小ロット化、平準化、多品種混流生産、JIT、リードタイム短縮と強く接続する。
2. 定義・原理
SMED(Single Minute Exchange of Die)は、段取作業を内段取と外段取に分け、外段取化、並行化、標準化により段取時間を短縮する手法である。
3. 特徴3つ
- 設備停止中にしかできない作業を減らす
- 段取作業を観察し、ムダを具体的に分解できる
- 小ロット化と品種切替の柔軟性を高める
4. 技術士答案で使うときの論点
答案では、段取時間の長さが大ロット化や在庫増大を招く問題を示し、SMEDにより内段取の外段取化、治具共通化、ワンタッチ化、作業標準化を行うと書く。
5. 実務上の問題点3つ
- 内段取と外段取の区分が曖昧で改善対象が見えない
- 現場任せで標準化されず、作業者差が大きい
- 治具や設備改造など一定の投資が必要になる場合がある
6. 対策・改善策
- 動画や時間観測で段取作業を分析する
- 内段取を外段取へ移行し、設備停止前に準備する
- 治具、工具、条件設定を共通化・簡素化する
- ワンタッチ化、並行作業、教育訓練で定着させる
7. 応用例・企業事例
プレス工程で金型交換に時間がかかる場合、交換前に工具、材料、条件表を準備し、設備停止後は固定と確認だけにする。共通治具や位置決め機構により調整時間を減らす。
8. 今後の展望
SMEDは、デジタル作業標準、AR作業支援、MESの条件管理と組み合わせられる。今後は、熟練者依存を下げ、人手不足下でも安定した切替を行う仕組みが重要になる。
9. 600字答案例
多品種少量生産では、段取時間が長いと大ロット生産に依存し、在庫増加、工程滞留、納期遅延が発生しやすい。SMEDは、段取作業を内段取と外段取に分け、設備停止時間を短縮する手法である。課題は、第一に設備停止中に工具準備や条件確認を行っていること、第二に作業手順が標準化されず熟練者に依存していること、第三に治具や条件設定が複雑で調整時間が長いことである。対策として、段取作業を動画や時間観測で分析し、内段取を外段取へ移行する。さらに治具共通化、ワンタッチ化、工具の定置化、条件表の標準化を進める。教育訓練と段取KPIにより改善を定着させる。技術者は、段取時間だけでなく、品質確認、安全、現場負荷を考慮し、小ロット化、平準化、リードタイム短縮を実現する必要がある。